自動車バッテリーの寿命を知る【交換時期CCAとは】

2020年4月22日

バッテリーの寿命前に交換されるムダな出費を抑えるには。

営業トークで寿命前のバッテリーを無駄に交換しいませんか

大手量販店やディーラーや整備工場などで、「バッテリーが寿命で弱っているので交換しませんか。」と営業されたご経験はありませんか。
いるまんは、20年近くバッテリーの販売や取り付けを行ってきましたが、予防(過剰)整備希望の方を除いて、結果から言うと8割以上のバッテリーは、交換の必要性はありませんでした。

つまり症状が出たわけでは無く、営業トークで「バッテリーの寿命で車が止まる」と言われ、よくわからずに交換している方々の多くは無駄に出費をしている事になります。

バッテリーの寿命を知るには。【CCAというキーワードを知る】

営業トークの中で、「バッテリーが寿命で弱っているので交換しませんか。」と問われたら、寿命の根拠を聞いてみましょう。
その際に、CCA(コールドランキングアンペア)というキーワードが出てきたらバッテリーの交換時期を診断機で確認しているようですので情報として正しい可能性が高いです。
反対にCCAのキーワードがない場合は要注意です。また、この辺りを理解してない方の言うことは危ないかもしれないということになります。

最近でも、車の電装屋さんでCCAをしっかり理解していない方がいらっしゃいました。(本当に。)きっと情報が更新されていないんでしょう。

似たようなケースでいうと"水抜き剤"です。水が溜まっているのをどうやって調べたの?と伺うと、その後私の周りには近寄らなくなります。根拠がないんですよね。もはや詐欺に近いセールストークです。まぁ、たまになら入れても悪くはないともいますが。国産車はをお乗りの方はまず入れる必要がないと思います。

バッテリー寿命を示すCCA(コールドランキングアンペア)とは

バッテリーの寿命(交換時期)を知るには、バッテリーの役割と能力に関する簡単な知識と、何を計測するで大きく結果が異なります。

バッテリーの役割について

結構、勘違いされている方が多いようですが、①エンジンをかける ②停車時のメモリーやバックアップ以上の2点が主な役割です。
なので①のエンジンをかけることができれば、後はダイナモ(オルタネーターなどの発電機)で自動車は走ることができます。根拠としてはバッテリーのアースケーブル(マイナス)を外しても走ることができるからです。

バッテリーの能力について

簡単に説明すると、箱の大きさ・性能ランク・蓄電容量ともいえる○○Ah(アンペアアワー)・です。箱の大きさは車とのフィッティング。性能ランクはそのバッテリーの電気の最大力。蓄電容量は電気充電量。CCAはそのバッテリーの性能と充電量で現在のスターターを回すことのできるエンジン始動力というところでしょうか。

CCA(コールドランキングアンペア)

アメリカ発のバッテリー規格の表し方で特許技術。現在ではほとんどの、自動車メーカーが新車製造時の点検技術として、またクレーム判定等にも使用する今や世界基準の技術となります。
内容は、マイナス18℃の環境で、端子電圧が7.2Vまで低下するような放電を30秒間行った場合に、バッテリー内部にどれだけ電気を出力してエンジン始動力があるかを判断する指標となります。

CCAを測るためには、コンダクタンステスターが必要になります。

コンダクタンステスターとは?:鉛バッテリーは、時間が経つにつれてセルが劣化して内部抵抗が高くなります。コンダクタンステスターとは、この内部抵抗から電気の流れやすさ(電導率:コンダクタンス)を測定し、それを低温時のエンジン始動性を示すCCA値に置き換えて表示するテスターです。
新品時のCCA基準値と測定したCCA値を比較することでバッテリーの劣化状態が具体的な数値としてわかるようになります。
このテスターは現在最も正確に測定できるバッテリーテスターとして欧米諸国では一般的に使用されています。

バッテリーの寿命ですよと言われても、先ずは落ち着いて。

車のバッテリーが寿命で交換時期が間近になると、車に必ず症状が出ます。例えば、クランキングの息継ぎや、スタート(回転)音が重い感じ(勢いが悪い)などです。これらを感じたらCCAを理解している整備関係者に確認してもらいましょう。

万が一バッテリーが寿命で上がってしまっても、ブースターパック(ジャンプスターター)やブースターケーブルを常備しておけば、エンジンをかけさえすれば、昼間でならば普通に乗っても問題はないので、バッテリー交換へ行くとよいでしょう。

最後に、ここでのお話はバッテリーに問題がある場合の前提であることをお間違えない様に。万が一、ダイナモ(オルタネーターなどの発電機)に問題がある場合は、別の対処法が必要になります。
下記に、登場した製品をご紹介しておきます。良ければご確認してみてください。

万が一バッテリーが上がってもブースターパック(ジャンプスターター)やブースターケーブルでエンジンさえかけられれば、昼間であれば普通に乗っても問題はありません。
ちなみに、大型のバッテリー(大きい排気量)を除けばブースターケーブルは右ぐらいのもので十分でしょう。
右でご紹介するブースターパックは、大型のバッテリー車を仕事で扱う業者さんも使用している信頼とハイパワーのものです。

コンダクタンステスターの廉価版とGSユアサの2つを見本にご紹介します。
ミドトロにクス社の特許権が切れたのでテスターも安くなりました。
左の廉価品は。機能と使いやすさを確認して選びました。日本語対応ですが、マニュアルはないのが難点。
一方GSユアサのものはこのぐらい普通にします。

最後にバイク用の格安バッテリーをお探しの方はこちらをご確認ください。