大衆輸入車の車検や維持費は本当に高額なのか?意外と知られていない輸入車の維持費について。

2020年4月22日

輸入車の中で、維持費や車検が高いといわれていますが、実はそんなことないんです。

メルセデス・ベンツやBMW、アウディやフォルクスワーゲンなどの輸入車の車検費用はいくらか。

つい先日車検を通しました。愛車のフォルクスワーゲン ゴルフトゥーランです。総額は約13万ぐらいで終わりました。
作業内容は、オイル交換(フィルター付き)エア・エアコンフィルター・ブレーキフルード・発煙筒交換 で、すべて点検していただき、その他は特に緊急性のある整備はないとのことでした。

平成21年モデルの1400ccで重量は2t以下の7人乗りです。11年前の車なので当然維持していくために経年劣化したパーツ交換は覚悟していましたが、しっかりメンテナンスも確認してもらったのでこの価格には納得しています。(製造から13年経過すると2割ぐらい自税や重量税が割り増しになるので次回は増額するでしょう)

車格は若干大きくなりますが、7人乗りのホンダフリード1500ccは車検基本料金プラス法定費用で最低約8~10万程度と言われています。追加の部品や整備が加算するという事を加味すれば、決してフォルクスワーゲンが割高という事ではないことがお分かりいただけるであろう。

なぜ国産よりも輸入車の車検と維持費が高額といわれるのか。

  1. 比べる車種がそもそもおかしい
  2. 故障頻度が高い
  3. 使用するパーツの品質が違う
  4. 輸入車ディーラーが高い

1.比べる車種がそもそもおかしい

全体的に国産車に比べ輸入車の知名度がひくいことと、世界中のメーカーの車種が10年ぐらいの間に国内で急激に増えたこともあるでしょう。
次に、新しいクルマ達は、日本での税制優遇などをしっかり受けられており、反面輸入車たちのすべてが、それらを得られていないという事実もあるでしょう。
また、輸入車(外車)というイメージは有名な高級車を指していることが多かったりするため、目立つ輸入車を指したりしていることが多いので、そもそも比べる車種が均等でないような気がします。
例えば国産車には殆ど存在していない目立つ車として、シボレーやキャデラックなどのアメ車があると思います。
これらの、3ナンバー・約5リッタークラス・18年経過モデルの法定費用を見てみると、
・年一回の自動車税が、約76000円
・車検時の重量税が、約76000円
・車検時の自賠責保険が、約26000円
なので、1年で維持するのに最低かかる費用で20万近く必要です。
アメ車だけに関わらすベンツやBMWなど欧州車も、排気量の大きい輸入車は例外なく車検や維持費を、覚悟しないと所有することは難しいでしょう。

これらの車両と乗車定員が同じだからと言って、トヨタのヴォクシーと維持費を比較するのはナンセンスです。
もしこのクラスと比べるなら、ハイブリットなどの税制優遇を受けない同車格同排気量の車種と比べないとアンフェアですね。
逆輸入のトヨタや、国産ならランクルやレクサスの最上位モデルですよね。大衆国産と比べるなら大衆輸入車と比べるべきなのです。

2.故障頻度が高い

この部分は維持費が高額につながるメインなのかなぁっと思います。
現在の有名な輸入車メーカーは、全般的に故障率がとても低くなっています。ディーラーで新車購入から、3年間の保証期間(プラス延長2年が受けられる車両)の故障トラブルは殆ど皆無でしょう。
ただし、私の愛車ぐらい年式が古いと話は変わってくると思います。耐久性(賞味期限?)は私が見ている限り国産車の方が優れているように感じます。(当たり前なのかな。)
この様な故障に遭遇すると維持費が高くなることがあるかもしれませんが、トヨタでもそうゆうことは起こり得ます。(事実、レクサスでありましたが、保証期間内であったので無料修理されています。)

とはいっても、メンテナンス(オイル交換とか)を管理(期間や使用オイルとか)してしっかり実施すれば、エンジンやミッションにかんして言えば、殆どノントラブルで10万kmぐらいは行けると思うんですよ。周り見ていてもメンテナンスを怠った奴はでかいトラブルに見舞われていますが、大半は元気に走っています。日本より広い国で使われているので当然ですよね。
これは考察の範囲ですが、トヨタのスープラが時を経て復活しましたよね。あの車は皆様もご存知の通り、トヨタで作っていません。中身はBMW Z4です。輸入車好きからすると国産も輸入車も、機械技術的に、殆ど遜色のないところまで来ているのかと感じています。

3.使用するパーツの品質が違う

次にパーツの価格が違うと思います。2の故障と密接に関係していて車検や維持費が高いイメージを植え付けているでしょう。
国産の純正パーツの価格を知る機会は少ないですよね。メーカー⇒卸⇒ショップの様に販売ルートが確立していることと、車検証で販売管理しているため、国産車用純正品の多くはWEB上に露出していません。なのでWEB上ではアフターパーツが主流となっています。
その対極に輸入車の純正パーツがあると考えます。国産車の様に仕入れルートの確立がまだまだ浅いため、WEB上でも確認する機会が結構あります。WEB上へ販売情報をアップする作業は手間がかかります。安いものよりも高いものの方が多く利鞘があるためより価格帯の高い部品とファストムービング品がWEB上に露出されやすいのです。(高い部品=維持費が高い、みたいな。)
ただし、昔と違ってWEB環境の発展で、世界中から品物を個人で購入できる時代で、国内で輸入在庫している業者さんも利益率の高いドル箱パーツは今となっては少なくなっています。
つまり今はそこそこ透明性があため、輸入車のパーツも昔と比べると適正な価格の割安感があるという事です。
あと、オイルやフルードやクーラントなどの油類に関しては、アフター品の方が良いものが多くあると思います。(やばい油脂もありますが。)
最後に、輸送コストは必ずかかるため、国産車の部品と比べると若干高いのかもしれません。

4.輸入車ディーラーが高い

購入後のお車のアフターをディーラーで見てもらっている方々は、輸入車の車検や維持費が高い!というのはあながち間違いではないと思います。
国産車ディーラーの話を聞いていると拠点により価格はまちまちですが、輸入車ディーラーの点検や車検や故障修理は高額になります。そのメカニズムは、
輸入車メーカーの推奨する品質⇒品質を守る義務のあるディーラーの作業⇒お客に対する車両への保証
つまり、自動車メーカーの発表するパフォーマンスを、実現し続けるためにディーラーさんがあるという考え方です。(お金儲けのためと考えるよりしっくりくるでしょ。)
この考え方で車の点検や車検を行うと、まだ使えたとしても同時交換を推奨されるパーツはすべて交換します。期間で交換が推奨される場合も、視界が悪くて事故されと困るのでガラス磨きとコーティングも(笑)すべて実施したうえで、オーナー様へご請求といった形になるでしょう。
輸入車のディーラーとは、輸入車メーカー推奨する品質とブランドを守る義務があるのです。 もちろんお金はかかりますが良い状態を長く維持していく方法でもありますが。

まとめ

自分のライフスタイルに合った車の中で、
輸入車の新車購入の場合は、保証期間内であればディーラーで面倒見てもらえば、国産車と比べて、さほど維持費や車検代(対応してれば減税も受けられる)は大きく変わらないという事。
保証期間が終わった輸入車や中古車購入をする場合、ディーラーでは維持費が高くつくという事。専門的な街の修理工場のようなところで面倒見てもらえれば、国産車と比べてもさほど維持費や車検代(対応してれば減税も受けられる)は大きく変わらないという事。
ただし、個々の車両ごとに起こる故障率は国産車よりも高い傾向にある事。運悪く交換に必要な部品の価格によっては高い維持費になることがあるという事です。
メンテナンスをしっかりしていけば有名メーカーの輸入車なら国産車と同等の維持費で所有することが可能であるという事です。