個人の古物商許可証を自分で申請してみた【申請書類の雛形有】

2020年4月22日

古物商許可証の申請から取得までの流れと必要申請書類について

今回は、個人版の古物商許可証を取得までの流れと注意点をご紹介します。各書類は写真でPDFファイルへリンクしておきました。(地域により書式が違うところもあるようです。)
決して難しい作業はありませんので、取得希望者さんは是非ご自身でチャレンジしてみましょう。

古物商許可証は何に使うの?申請は難しい?取得の条件は?費用は?

初めて個人の古物商の許可証を取得申請する方は、資格や免許証のように「面倒で難しい」とか「専門性が必要」とか「お金がかかる」のような不安要因をお持ちになるのではないでしょうか?

古物商許可証を取得申請するための3つの簡単なハードル

いるまんは、実は3回目の取得になります。(初起業時、会社売却後、法人時、そして今回です。)そもそも国が行っている許可申請の類なので、過去の経験から決して難しいものではありません。意外に、時間と手順を知っていれば片手間でも取得できます。
いかに①~③までの取得ハードルをご確認ください。

①古物商許可証の使用用途と、取得が出来ない人

古物商とは、中古品を仕事として売買したり、交換したりする個人や法人を指します。そして古物営業法という法律に基づいて運用されます。その主な目的は、「盗難品の流通防止」と「盗難被害の早期解決」があります。

この目的のため、申請しても取得困難な人がいます。それらをまとめた、欠格要件(欠格事由)と呼ばれる対象が示されています。以下の内容となります。

  1. 破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者
  2. 犯罪者
  3. 暴力団員、元暴力団員、暴力的不法行為をするおそれのある者
  4. 住居の定まらない者
  5. 古物商許可を取り消されて5年経過しない者
  6. 許可取り消しとなり、聴聞から処分決定までの間に返納してから5年経過しない者
  7. 心身の故障により古物商または古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの
  8. 未成年者
  9. 管理者の業務を適正にできない者を、管理者に選んでいる

以上のいづれかに該当していると許可が下りず取得ができません。

②個人用の古物商許可証申請書類を集める【必要書類一覧】

古物商許可申請書一式

古物商許可申請書1(1号その1 ア)

申請書類は埼玉県用です。
(他県でも使えるかもしれませんが念のため【古物商許可証申請書 “空白" 県名】でググってみてください。

左の見本をクリックする同様の書式をダウンロードできます。

1号その1イは使用しません。
青文字部分に注意してもらえば特に解説はいらないと思いますので割愛します。

古物商許可申請書2(1号その2)

左の見本をクリックする同様の書式をダウンロードできます。

ここでは屋号と営業拠点を記入しています。屋号とは簡単に言うとお店の名前です。
左の例は、住居で事業を開始するため名称(屋号)の下の住所欄は空白となっています。

追加です。ここの選択は、申請書1の1つ選んだジャンルに関係するものは複数OKです。

古物商許可申請書3(1号その3)

左の見本をクリックする同様の書式をダウンロードできます。

【1号その1ア】と【1号その2】以外に営業所がある場合記載が必要で、今回は個人事業開業用なので営業所なしでOK。

追加です。申請時点で営業所がない場合は提出しなくてよいそうです。

誓約書

略歴書

手数料納付書

当日、書類を一通り確認して問題ないという判断をもらったら警察署内で購入してください。

ネット販売が決まっていて、AMAZONや楽天などで自分が管理するページを申請までに持っていた場合は上記のように記入しましょう。ない場合は『用いない』に○だけでOK。

住民票

最寄りの市役所で200円程度で発行してくれます。
追記:必ず本籍は記載されているものを用意しましょう。

身分証明書

運転免許証や保険証ではありません。本籍地の市区町村役場でのみ取得が可能で、200円程度で発行してくれます。破産の宣告を受けていないことを証明してくれます。

場合によって必要になる書類

URLの使用権限疎明資料という販売サイトの権限を所有しているかのような書類など、ケースによって変わってきます。いるまんは特にありませんでしたが、最寄りの警察署に事前に確認していくといいと思います。

③古物商許可証の取得に掛かる費用【自前と行政書士依頼の費用比較】

はじめに、行政書士へ依頼した場合の費用は4万円~5万円程度が相場です。日数は約50日ほど。
自分で申請取得する場合、申請書類の用意で500~1,000円ほど。あとは申請時に掛かる19,000円の印紙代と後は移動時のガソリン代くらいですかね。

トータルで2~3万ほど経費が掛からない計算になります。あとは懐具合と相談ですね。

古物商許可証の申請から取得までの流れと期間

①書類をそろえる:約1週間(古物商許可申請書・誓約書・略歴書・手数料納付書まではDL。住民票は最寄りの市役所。身分証明書は本籍地のある役所へ。(郵送もできますが送料と返送料封筒に切手代がかかります。1週間程度で返信されます。)

②警察へ届出から交付:約40日程度

合計で50日前後はかかります。無論行政書士さんへ頼んでも短縮されることはありません。

まとめ

個人事業の古物商許可証の申請取得は、自分でやっても意外と簡単にできます。ついでに費用も抑えられるメリットがあります。
あくまで、古物営業法という法律で管理されているため、違反した場合の罰則もあります。なので、個人でやるならしっかり内容を理解しないと痛いしっぺ返しに合うかもしれません。
つまり、人任せはあまり感心できませんということです。